他の紡績方法とは異なる、空気の旋回流を使った独自の方法で糸をつむぐVORTEX精紡機は、
村田機械が開発・製造する機械です。
真似できない技術力
VORTEX紡績工程
VORTEX精紡機は練篠スライバーからダイレクトに糸を紡ぎパッケージに仕上げます。
- VORTEX糸
-
- 混打綿
- 梳綿
- 練篠
- VORTEX精紡
- パッケージ
- RING糸
-
- 混打綿
- 梳綿
- 練篠
- 粗紡
- 精紡
- 巻き取り
(ワインディング) - パッケージ
VORTEX 精紡機 概要
ドラフト装置(上下4本ずつのローラー)で
原料を細く伸ばします。
次に繊維はエアが旋回する紡績ゾーンに
入り糸になります。
その後、糸品質をチェックしながら
パッケージを作ります。
紡績ゾーン
紡績ゾーンではエアが高速で旋回しています。
そのエアにより、繊維に撚りがかけられていきます。
高速紡績
VORTEX精紡機の大きな特徴の一つが紡績速度です。
最新モデルでは最高速度550m/分で運転(※)できます。
(※)最適速度は、番手や素材により異なります。
素材・番手拡大
これまでの経験やお客さまのご意見を反映させながら、
さまざまな素材・番手での紡績実績を重ねてきました。
従来の紡績方法と異なり、VORTEX精紡機なら部品交換だけで
Ne10~80の幅広い番手・素材に対応できます。
主な仕様
紡績仕様 | 紡績糸種 | 綿100%、合繊維混紡、合繊100%(注1) |
---|---|---|
紡績番手範囲(注2) | Ne10~80 | |
推奨繊維長 | 1.5インチ仕様:〜40mm、2インチ仕様 *オプション:38mm〜51mm | |
供給スライバー | 70~35Grain/yd(5~2.5 ktex) | |
巻き取り部 | トラバース巾 | 6インチトラバース |
巻取角度 | 0’/ 4”20’/ 5”57’ | |
最大巻径 | 300mm |
- (注1)糸種により、ノズル・スピンドルが異なる仕様があります。
- (注2)番手範囲は原料の繊度や特徴によって異なります。
VOS III(ビジュアルオンデマンドシステム) | スプライサー2台(48種以下は1台) |
スピニングセンサー | オートドッファー1台 |
MSC(ムラテック・スピンクリアラー) | ウェイストファイバー自動排出装置 |
糸継装置:スプライサー | パッケージコンベア |
MSC-F(異物検出装置付きムラテック・スピンクリアラー) | 追加スプライサーキャリッジ |
ワキシング装置 | 追加スピンドル |
パッケージリフター | 追加ノズル |
オーバーヘッドブロークリーナー | スプライスモニター |
51mm(2インチ)ファイバー対応 | ポリマスター |
コアヤーン装置 | 糸継装置:ノッター対応 |
UNIQUE OPTION
POLYMASTER装置
ポリエステル100%など合繊紡績時の課題を解決した
VORTEX精紡機独自の装置です。紡績速度の高速化にも効果を発揮します。
フィラメントコアヤーン装置
フィラメントを糸のコアに挿入し、他のファイバーでカバーする装置です。
従来コアヤーンは、コアフィラメント専用の原料準備の手間や
生産性が下がるなどの課題から、特殊な用途に限られましたが、
VORTEXのコアヤーン装置は業界の常識を覆し、
特別な準備も不要で高い生産性も維持できると好評です。
VORTEX精紡機の歴史
村田機械は、空気を使って紡績するエアジェット精紡機を業界に
先駆け1980年代に開発。今のVORTEX精紡機の前身です。
その後1997年にVORTEX精紡機を発表。
以来、対応糸種の拡大、紡績速度の向上のための機械開発を続けています。
さらに、メンテナンス性や機械レイアウトなどもお客さまの声を参考にブラッシュアップを続け、
使いやすさに磨きをかけてきました。
紡績からアパレルまで幅広い層から、
VORTEXにしか出せない糸構造と特徴に高い評価をいただいています。